敏感肌とは
敏感肌という用語は1970年代に4-アミノ安息香酸(PABA)の誘導体を含む日焼け止めに対して刺痛を感じたという報告から生まれ、2017年国際かゆみ研究フォーラム(IFSI,International Forum for the Study of Itch)の声明では、敏感肌の定義とは、特に顔に起こる通常そのような反応を起こさない刺激に対して、不快な感覚、刺痛、熱感、痒みを起こしており、皮膚は正常に見えるが紅斑を伴っているというものです。
化粧品化学では、「敏感肌とは、明らかな皮膚科学的炎症を伴わないが、化粧品塗布時にスティンギングを感じる肌」であり、スティンギングとはヒリヒリ、ピリピリ、チクチクといった感覚である。
敏感肌の原因は、皮膚の表層にある角質層の構造が乱れることによる皮膚のバリア機能の低下といわれる。体質的に角質層の構造が乱れやすいケースもあるが、皮膚の乾燥、加齢、誤ったスキンケアなども大きな要因になっています。
お肌問題はバリア機能の低下・薄弱が大きな要因です。
皮膚(肌)の潤いはどうして保たれている?
皮膚の潤いは、主に角層の周辺にある「皮脂」「NMF」「セラミド」の3つの要素で保たれています。
1.皮脂
皮膚を覆って角層の水分の蒸発を防ぎ、角層の水分を一定に保つ働きをする「油の膜」のようなものです。
2.NMF
「天然保湿因子」と呼ばれ、アミノ酸を代表とする「水となじみやすい性質を持つ物質」のことです。このNMFが角質細胞の中で水分を保っています。
3.「セラミド」
細胞間脂質の半分以上を占める「セラミド」は、主に細胞と細胞の間で「水をしっかりとつかまえる」役割と同時に、細胞同士をつないで、外的刺激の侵入を防ぐ役割をしています。
マグネシウムによるバリア機能回復
①セラミドが少なくお肌のラメラ構造が崩れて、バリア機能が低下していますので、外部刺激が容易にお肌の奥まで入ってしまいます。
②微細で表面張力が少ないため、お肌に浸透しやすいマイクロバブルに付着したマグネシウムイオンが、表皮にまで吸収されます。
③表皮内の細胞から出てきた物質に酵素(Mg入り)が反応してセラミドが産生されます。ターンオーバーによってセラミドは徐々に角質層内に押し上げられていきます。
④角質層内がセラミドで満たされると、ラメラ構造が出来上がり、強固なバリアが再生します。
日々のスキンケア
一般的な敏感肌のスキンケアは以下の通りです。
- 刺激の強い化粧品は避け、低刺激基礎化粧品を選びましょう。
- 肌についた汚れは刺激になるので、毎日の洗顔等で出来るだけ落としましょう。ゴシゴシ擦りや熱いお湯はバリア機能がさらに低下するので避けましょう。
- 洗顔は朝、夜2回とし、石鹸や洗顔料を泡立て塗るように洗いましょう。
- 紫外線の影響を受けやすいので、UV対策をしっかりしましょう。
- 内側からのケアも大切ですので、規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠と適度な運動を心がけましょう。
1)Mg+シャワーは、シャワーの水だけで化粧も落とせるくらい高洗浄力です。汚れを落とすのにシャンプー、洗顔料、石鹸は不要ですが、物足りない方は少しの石鹸をよく泡立てて顔、身体に塗り、Mg+シャワーをよくかけてください。
2) 敏感肌はバリア機能が低下していることをよく認識しておかれるのが大切です。肌に良いものも悪いものも容易に吸収されます。最近のシャンプー、洗顔料、石鹸等は洗浄能力が非常に高いので要注意です。
3)Mg+シャワーはお肌からマグネシウムを吸収させますが、内側からのミネラル、ビタミン供給サポートも重要です。マグネシウムや亜鉛の多い食物を積極的に摂ってください。